第2回定例会冒頭に平成30年度の施政方針の内容が示されました。
施政方針は、岸和田の市政運営を行っていく上で、
・現在の岸和田市の課題と将来のビジョンについて
・それを踏まえてどういったこと事業を重点的に行なっていくか
という内容を年度のはじめに市長が発表します。
本来は第1回定例会で発表されるものですが、市長選挙が2月再度行われることになり、その後すぐに定例会開会となったため、策定が追いつかず、今回の定例会に持ち越しとなりました。
この記事では、施政方針の中で示された内容と概要を記載します。
1.行財政改革について
【概要】
市長の1丁目1番地の政策として、市政運営を進める上での最優先事項として行財政改革を進める。主に、
①「市の役割の最適化」:民間に任せられることは民間へ
②「行政サービス水準の適正化」:受益者負担の適正化や補助金、負担金等のあり方などを検討し、本市の規模に応じた施策に転換する
③「歳入確保、歳出確保の取組徹底」:ふるさと寄附、ネーミングライツ、自販機設置の一般競争入札の導入などの歳入確保への取組と、事業費や費用対効果の検証を実施した事業費の縮小を図る
具体的なプランは、行財政改革プロジェクトチームが策定し新プランを9月頃に展開する。
2.中核市移行について
【概要】
中核市移行を検証するため、中核市準備室を設置し効果や課題を検討した。
移行が実現されれば、大阪府から多くの権限が岸和田市に移譲されることから、寺域のニースによりきめ細やかに対応し、施策の展開が可能となる。
岸和田市保健所の設置による高度で効果的な市民の健康づくりのための取組の推進や、集団給食施設の指導、医療機関への立入検査、飲食店、公衆浴場の指導や監視。
さらに、包括外部監査の実施による、市民に開かれた透明性の高い市役所づくりを目指し、行政力のワンランクアップによる、「真に自立した都市、岸和田」の実現を目指す。
参考:総務省|地方公共団体の区分|中核市・施行時特例市
3.泉州山手線関連事業について
【概要】
府道泉州山手線は岸和田市の地域活性化を図る上で重要な路線であり、2020年の事業着手が確実に行われるよう、土地区画整理事業の事業化に必要な調査等を実施する。
4.久米田駅周辺整備について
【概要】
現在でもアクセス不良による交通渋滞の発生が多く、安心安全で地域の利便性を高めた地域とするために、久米田駅西側改札とアクセス道路の整備を進める。
参考:久米田駅東西アクセス基本構想
5.市営住宅について
【概要】
市内の公営、民間住宅の現状と将来予測を分析し、市営住宅ストック総合活用計画を見直す。
6.市庁舎建替について
【概要】
最適な建設予定地を今年度中に決定する方針。
併せて、適正規模の検討、サウンディング型市場調査による整備手法、選定外候補地の活用の検討を行う。
7.小規模特認校
【概要】
少子化に伴い、学校園の適正規模と配置を考え、最適な教育環境整備の検討を進める。
また、東葛城小学校については、地域資源を活かした体験学習を取り入れるなどの特色ある教育方針を示し、小規模特認校として来年春に開校できるよう取り組む。
8.待機児童解消について
【概要】
認定こども園の施設改修の促進と定員増加を図り、待機児童解消を目指す。
併せて、総合的に相談に応じる保育コンシェルジュを配置する。
9.手話言語条例について
【概要】
個性と人権を尊重し、ともに生きる地域社会の実現のため、手話言語条例制定に取り組む。
10.いよやかの郷について
【概要】
市内外からの観光客に訪れていただける施設である一方、10年間の指定管理機関が終了するため、更に魅力あふれる施設となるよう、今後のあり方について検討する。
11.旧港地区周辺地域について
【概要】
道の駅やみなとオアシスなど、国の制度を活用しながら、ホテル等観光施設の誘致や、大阪市夢洲への統合型リゾート(IR) 誘致をを見据えた対応を検討する。
12.大宮地区少年会館と女性センターについて
【概要】
老朽化が著しい両施設を統合し、平成31年度春から新たな複合施設として、サン・アビリティーズ跡に開館できるよう整備を進める。
13.自然災害への備えについて
【概要】
自然災害の未然防止が求められる中、安定した営農活動が行えるように、諸井水路地区と神於山土地改良区において、農業排水路等を整備する土地改良区施設整備事業を実施する。
14.岸和田競輪場について
【概要】
長年の懸案である競輪場施設整備については、以前の建替方針から改修へと整備内容を変更し必要な整備を図る。
施設環境改善を図ることによる、特別競輪やグランプリシリーズの誘致、入場者数、売上の向上を目指し、財政に貢献し続ける事ができるよう努める。
参考:岸和田競輪場施設整備計画(案)
15.広域行政の推進について
【概要】
行政の効率化を図りコストを削減していけるよう、本市がリーダーシップを発揮しながら消防・救急サービス、新たな斎場整備、清掃施設の運用、し尿処理施設などの分野で近隣市町と競技し、効果的な広域連携の方策を検討する。